くらげ travel

ちょっと気が向いたので、旅行記を。

ミュンヘンでの出来事

 もう時効だから言うけど、ドイツ・ミュンヘンで知らない人とご飯を食べて、おごってもらったことがある、

 渡独の前に半年ほどドイツ語の授業を取っていたのだが、そこの先生に「ミュンヘンに行くならここへ行きなさい」とご命令ご教授いただいたので、もはや行かなければならぬという使命感でその店に向かった。

 その店がこちら↓

ホフブロイハウス / Hofbräuhaus  

www.hofbraeuhaus.de

ミュンヘンといえばとりあえずここ、というレベルで有名なビアホール。

 最も、ドイツに来たからには飲めようと飲めまいとドイツビールを味わうことと、白ソーセージを食すことをしようと思っていたので、都合がよかったといえば都合のいい店でもあった。(この店の名物は言わずもがなだが、ドイツビールと白ソーセージ。)

だがしかし、いくら有名とはいえこの店はビアホールである。言わば居酒屋だが、まさか一人で入るわけにはいかない。とはいえ、行かなければならぬ。一人でもいいけど、行くだけ行って入るかどうかはその場で決めようと思っていた。

 そしたら、店の階段を昇ってたら背後から女性の声が聞こえてきて、おまけに日本語をしゃべっていた。何を思ったか、突然私は後ろを振り返り、見ず知らずのこの女性二人に「すみません、私一人で来たんです、ご飯ご一緒してもいいですか」などど言っていた。快く受けてくださったので、無事居酒屋で一人ビールを飲む日本人にはならなくて済んだのだが、今思えばよく快諾してくださったなとか思うし、そもそも何を根拠に声をかけたのかすらよくわからない。海外って恐ろしい。人をこんな風に変貌させるのだから。

 そうして、1000人が入るともいうこのビアホールに、居場所を見つけたわけである。

 素晴らしいことに、3人で食事をするので、この旅過去最高に豪華な食事にありつけることになった。

 まずはビール。ビールが飲めようと飲めまいと、ドイツに来たからにはビールを飲むという選択肢以外ない。(2度目) なのでミュンヘン白ビールをいただく。ちなみに、このときはビールの飲み方をすっかり忘れていて、しっかりとビールを味わいながら飲んだために、苦くて苦くて500mlのうち50mlくらいしか飲めなかった。(次のチャンスがあれば、ちゃんとのど越しを味わいたいと思う。) 隣の席の皆様ががっつりビールを飲み干していて羨ましかった。

 次にご飯。白ソーセージに、シュヴァイネハクセに、サラダに、チキンのソテーに、それはもうテーブルいっぱいにお皿が並ぶほど豪勢だった。白ソーセージだけ食べられればそれで良かったはずなのに、彼女たちのおかげでミュンヘン料理の主役シュヴァイネハクセなる豚のすね肉のローストまでいただいちゃったのである。感謝。圧倒的感謝。この度唯一、観光客っぽい食事をした瞬間。

 せっかくお邪魔させてもらったので、ちょっと彼女たちとお話しする。2人は高校がか大学だかの同期で、今は社会人。勤め先は違うけど、休みの日程を合わせて1週間の旅行で来たと言っていた。次の日にはノイシュバンシュタイン城に行くとも言っていた。行きずりの出会いだったけど優しい社会人のお姉さま方だった。

 そして、問題のお会計である。ちゃんと合計金額の1/3をお支払するつもりが、お姉さま方のご好意によりおごっていただけることになった。その理由は「社会人の財力は学生の比じゃないから、そのお金で卒業旅行楽しんで」というもの。優しすぎる。社会人の余裕がすごかった。お姉さま方、あの時は本当にありがとうございました。あのあとがっつり卒業旅行楽しみました。

お会計のときに店員さんを呼んだら、すぐ来てくれたのに、お店を出る準備に時間かかりすぎて店員さん待たせ過ぎてお会計せかされたり、英語のメニューが1つしかなくてドイツ語のメニューを見て半年しかドイツ語勉強してないけど意外と分かるもんだなって思ったり、レギュラーメニューにはビールのサイズが1リットルしかなくてさすがのサイズ感だったり(テーブルに立ててある小さなメニューには小さいサイズのビールも載っていた)、楽しかった。